バイデン後のアメリカ

by 西 鋭夫 July 16th, 2026

相思相愛

タッカー・カールソンによるプーチンへのインタビューに戻りますが、彼はさらに興味深い質問をぶつけていました。バイデン大統領が選挙に敗れ、次の新しい政権が誕生した場合、プーチン大統領はアメリカ政府と意思疎通する可能性はあるのか、というものです。

報道されませんが、プーチンとトランプは、プーチン・安倍のように仲が良い。人にはやはり好き嫌いがあるのですが、プーチンはトランプが好きで、トランプもプーチンを認めている。相思相愛のような感じです。

しかし、インタビューでプーチンは、バイデンに勝ってほしいと言ったのです。理由は単純です。もちろん憶測ですが、「バイデンだと俺が右向け右と言ったらそうしてくれるし、簡単に罠にかかる。アメリカをボロボロにできる」というわけでしょう。アメリカが弱くなると、ヨーロッパは完全に弱くなります。そうするとウクライナは放っておいても自滅。そのシナリオをプーチンは描いているのです。

 

大統領選の行方

しかし今のアメリカの選挙は誰もコントロールできない。アメリカ国民は必死です。いや皆さん、アメリカの選挙のあの凄まじさです。酷いとは思っていないです。凄まじいという表現が本当によく合うのです。

5~6日前に、バイデンさんの演説がありました。あの方はよぼよぼですから、どんな演説をされるのかなと、私は最初からずっと見ていました。そうすると、最初から怒鳴っているのです。「えっ、この人はこんな声が出たのか」と驚きました。大抵ボソボソで何を言っているかさっぱり分からないのですが、1時間20~30分ほど、怒りに任せて怒鳴っているのです。

翌日になるといろんなコメンテーターが出て、注射を打つジェスチャーをしておりました。注射を打っていたのだろうというわけです。私も最初からそう思いました。最初の5分で「あ、ヒロポンでも打っているのかしら」と思いました。長い間バイデンさんを知っていますから、「ああ、今日は特別にお注射を打ったな」とわかるのです。

そんな状態で選挙を戦おうとしているのがアメリカです。国内は今、ボロボロと言うより、一触即発。爆発しそうです。ひょっとしたら、第二次南北戦争になるのかと思うぐらいの雰囲気です。

 

日本のジャーナリズム

さて、カールソンによるインタビューを見ながら、私が率直に思ったこと。それは、日本にこんなことができるジャーナリストはいるのか、ということです。もちろんいない。

そもそも、日本のテレビや新聞を見ますと、この二人の会談をめぐって大きな報道はなされませんでした。戦争中にインタビューが行われた意義も、理解していない。日本はそのレヴェルなのです。

皆さんは日本でテレビを見られると思いますが、あれはニュース番組と言えるものなのですか。俺たちはどうしたのですか。そんな幼稚な、頭の悪い国民なのですか。そうではありません。俺たち日本国民は世界でも優れた民族です。

ろくな議論なく、戦争が勃発した途端にアメリカについた岸田政権を批判するメディアはありましたか。これにより、どれだけ長く続いた日露の重要な関係が崩壊したか。誰もバイデン政権を、岸田政権を批判できないのか。私たちはこの10年、20年でここまでアホになりました。

 

西鋭夫のフーヴァーレポート
プーチン・カールソン対談(2024年3月上旬号)-8


この記事の著者

西 鋭夫

西 鋭夫

1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。

人気の投稿記事

ミャンマーと北朝鮮

アジア最後のフロンティア 北朝鮮の今後の動向を予測する上で、東南アジアにあるミャンマーは一つのポイントです。ミャンマーはアジア最…

by 西 鋭夫 November 8th, 2021

中朝関係の本当の姿

水面下でのつながり 中国が北朝鮮の核実験に対して、断固反対すると声明を出しました。しかし、中国の習近平政権と、北朝鮮の金正恩政権…

ミサイル / 中国 / 北朝鮮 / 核実験 / 米国

by 西 鋭夫 November 1st, 2021

西 鋭夫

西 鋭夫

1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。