普通の政治家ではない
トランプという人間をどう見るか。ここを間違えると全部読み違えます。あの人は普通の政治家ではありません。政治家というよりも、政治家をやったこともない男です。それで、アメリカでもまだそうですけど、CNNなんかを見ていると、何か「お前、ばかでねえのか」という感じで、トランプさんを非難したり、バカにしたりしているわけです。
ところが、私はそうは思いません。トランプさんは圧倒的に頭が良い。人のことが読めるのよ。国民の雰囲気も読めるわけです。だから勝ったのです。CNNなんか聞いていると、まだ選挙中のつもりでいる。もう試合終わったのに、それが分かっていない。だからずれているのです。
ああいう報道を見ていると、アメリカの国民は馬鹿じゃないですから、誰も見なくなる。実際、テレビ局で一番人気があるのはFOXですよ。FOXはずっとトランプを応援していた保守派の全国版です。私もほとんどFOXしか見ません。

日本は理解しているのか
では、日本はトランプをどう見ているのか。ここも非常に重要です。日本のマスコミはどう捉えているのか。そして日本の安倍内閣は、本当にトランプを理解しているのか。
安倍さんは理解しているでしょう。朝昼晩、一緒にご飯を食べて、ゴルフもしている。ああ、これは普通の男じゃねえなと、絶対分かっています。だから対応が早かった。
ヒラリーさんからトランプさんへの切り替えも一瞬でした。これは非常にお上手です。しまったと思われていたでしょうけど、すぐに切り替えて、トランプさん、トランプさんと。もう親分のように扱っています。そして、親分の良き友だち、という関係にもっていった。
親分同士が決める世界
今回の会談の成果は何か。具体的な数字ではありません。握手して、一緒に飯を食べて、それで家族ぐるみのつき合いをした。これが大きいのです。
トランプさんのほうは大家族がワッと出てきます。息子二人、それの奥さん、イヴァンカさん、その旦那、これがトップのアドバイザーです。そういう人たちが全部出てくる。その中に安倍総理が入った。そしてみんなから好かれた。これは非常にいいことです。日本にとって非常にいいことです。親分同士が会って、「こいつは信頼できる男だな」と思った。それで十分です。
あとは事務次官たちが出てきて、「いくらで買われますか」「いくら投資されますか」という話になる。部下はやりやすいですよ。親分同士が仲がいいと、仕事がやりやすい。ここで、首相が安倍さんで良かったのです。前の方々だったらどうなっていたか。おそらくまた日米戦争になってしまいますよ。今回はそれほどうけがよかった。
西鋭夫のフーヴァーレポート
安倍トランプ会談の真相(2017年2月下旬号)-5
この記事の著者
西 鋭夫
1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。
西 鋭夫

1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。

