戦後洗脳教育
1946(昭和21)年の春、アメリカから教育使節団が来て、日本の学校教育を2週間ほど見学し、日本の生徒には「日本語は難しすぎる」と判断し、「日本語をローマ字にせよ」と迫った。
50年後の1997(平成9)年、文部省は小学1年生から、ローマ字ではなく英語を教えると発表した。
「新文明開化」の夜明けか。これを「国際化」と言うのか。
『アメリカ教育使節団報告書』の原本
(出典:筆者所蔵文献を撮影)
アメリカの「マインド・コントロール」は天才的だ。操られている日本国民は12歳か。日本占領の独裁者マッカーサーが「日本人は12歳だ」と公の場で明言した。
あの口五月蝿(くちうるさ)いアメリカ、自動車部品を1個、2個と数えるアメリカ、コダック、富士フイルムを1本、2本と数えるアメリカが、日本の「教育」に文句を言わない。一言も注文を付けない。
戦後教育は大成功
日本の教育は今のままで良いと思っているからだ。アメリカは日本教育改革がここまで成功するとは思ってもいなかった。
アメリカは日本を見て、自画自賛している。「日本占領」はアメリカ版の「成功物語」。マッカーサーは今でもアメリカの英雄だ。
「日本占領」は、日本の未だ終わりのない「惨敗物語」。
敗戦国になり、「一億総懴悔」をさせられ、隣国から、世界中から絶えず罵倒され、「謝れ」と言われ、国際平和、国連、ユネスコ、ODAという有名無実の名の下に多額の金を巻き上げられ、その上、「劣悪な国民」の烙印を押され、永い永い年月が経った。
1868(明治元)年の明治維新以来、「富国強兵」を国の目標とし、日本は世界史上まれに見る「国造り」に大成功を収めた。当時、欧米の植民地に成り下がったアジアで、日本が征服されなかったのは、「強兵」がいたからだ。
「富国」となった今、日本には「強兵」がいない。
今、アメリカ軍の強兵が日本にいる。
この記事の著者
西 鋭夫
1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。
西 鋭夫
1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。