ベイピング
煙が出ない新型の電子タバコに大きな注目が集まっております。若い人たちの間で人気のようで、多くの若者が吸っております。
アメリカでは煙ではなく、水蒸気を出すベイピングが流行っております。水蒸気にしてニコチンを吸い込むものです。煙は出ませんが、水蒸気を吸って、それを吐くというものです。
このベイピングですが、「煙ではないので、健康に問題ない」と言われておりますが大間違いです。アメリカでは若いお兄ちゃんやお姉ちゃんが中毒になって、バタバタと死んでおります。ニコチンは空気として入ってくるよりも、水蒸気として入ってくる方がはるかに吸収力が高く、それと同時に肺の中にある小さな気泡に、ニコチンがぺたぺたとくっつくのだそうです。それで肺が機能しなくなっていき、死んでいく、という話です。
アメリカではベイピングを禁止にする話も出ています。ベイピングを売る会社の社長さんが議会に呼ばれて、質問責めにあい、相当いじめられておりました。
逆行する日本
米国では新型タバコが全面禁止に向かっておりますが、日本では逆のことが起きております。新型タバコがコンビニなどでどんどんと楽に入手できるようになっております。健康に問題ないということで、従来の紙たばこから電子タバコに切り替えている方も多くいらっしゃいます。ある統計によると、日本の成人のおよそ10%が新型タバコを吸っているようです。
米国にてすでに問題視されているものが、なぜ日本で流行るのでしょう。米国では、100年間近く「たばこは悪くない」とずっと逃げてきたたばこ会社が、とうとう20~30年前に本当のことが明らかになり、何十兆円の罰金を支払わされました。そんな中、ベイピングは市場に出たばかりではありますが、もう「危うい」と言われているのです。
それが日本にドッと入ってきて、コンビニで売っているというのは、何か裏で取引があるのでしょうか。厚生労働省は何をやっているのでしょう。財務省などからプレッシャーがかけられているのでしょうか。
西鋭夫のフーヴァーレポート
タバコ利権とファシズム(2020年2月上旬号)-7
この記事の著者
西 鋭夫
1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。
西 鋭夫
1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。