コロラドの選択

カリフォルニアよりも早く、大麻を合法化したのがコロラド州です。2014年1月には、娯楽目的での大麻使用も解禁されております。コロラドは今、大麻ビジネスのロールモデルとも言われております。

コロラドはロッキー山脈から湧き出る水と、その水を使った酒造りで有名です。バドワイザーやクアーズといった有名ビール工場の一大拠点ともなっております。コロラド州とはすなわちお酒の州でして、お酒から上がる税金で州を動かしておりました。

しかし、マリファナを合法にしたとたん、あっという間にお酒の税収の2倍、3倍を超える税収源となっていきました。

税率

コロラドのマリファナ税は現在30％近くに達していたかと思います。日本ではまもなく消費税が10％になりますが、それと比べると3倍ほどの違いがあります。こんなにたくさんの税金がかかるのだったら売れないのでは、と思うかもしれませんが、消費は止まりません。

ガバガバと買うのではないのです。タバコが詰まった大きな箱（１２パック入りの箱）がありますが、マリファナはあのサイズでおおよそ2万円ぐらいです。普通の人はその量で、3ヶ月から4ヶ月ほど持ちます。ですから、たびたび買うのではないです。しかし、消費自体は途切れることがありませんので、州の安定した税収入となっているのです。

マリファナ税の効果

大麻ビジネスが好調であればあるほど、税の額が増えます。コロラドはその点、本当にお見事です。コロラドは高地トレーニングができるほど酸素が薄いことでも有名ですが、現在は素晴らしいホテルが多く立ち並び、有名スポーツ選手たちのトレーニング場となっております。そこでまた、どんどんとお金が落ちていくのです。

治安も良くなりました。逆説的ですが、マリファナが合法化されたことで、裏でコソコソやっていたマフィア・ビジネスが衰退したのです。コソコソしなくたって、誰でもお店で買えるようになったわけです。これによって危ないギャングたちがいなくなりました。

学生目線で言えば、奨学金なども潤沢です。地域目線で言えば、公共事業にもどんどんとお金が注ぎ込まれているので、暮らしがますます豊かになっていきます。コロラドは大麻ビジネスで大成功した州であると言えるでしょう。

西鋭夫のフーヴァーレポート
大麻ビジネス（2019年5月下旬号）-4