コカ・コーラ
アメリカ軍を元気付けたもの、それはスパムだけではありません。彼らは戦地にてコカ・コーラを飲んでおりました。私も一時期、コカ・コーラ中毒になっておりましたが、あれは美味しい。薄い緑色のガラス瓶がありますが、それに入ったコカ・コーラが戦地まで運ばれていたのです。
第二次大戦中のヨーロッパでは、最前線まで運ばれていたようです。コカ・コーラの従業員たちがガンガンに冷やしたコーラを兵士の元へと届けていたのです。命懸けでしょう。しかしこれが前線で戦う兵士たちを大いに勇気づけました。冷たい氷のようなコカ・コーラです。汗を出して戦っている兵士たちはどれだけ感謝したでしょうか。もう生き返った気持ちだったのだと思います。
兵士たちは帰国後ももちろんコカ・コーラの大ファンでした。家でもバーでもどこでも飲んでいるわけです。アメリカで爆発的に売れていき、それがやがては「世界のコカ・コーラ」になっていきました。
名前の由来
ところでこのコカ・コーラですが、なぜそんな名前なのでしょうか。これはコカの葉と、コーラというアフリカ産の植物の実で出来た飲料なので、コカ・コーラと命名されました。まさかと思われる人もいらっしゃいますが、コカは麻薬で有名なコカインの葉っぱです。
第二次大戦中のコカ・コーラには、すでにコカは入っておりませんでしたが、1903年までのコカ・コーラにはコカの葉が入っておりました。飲むと一瞬で元気になったようです。中毒性を持つコカですから、繰り返しそれを求める人がわんさかいらっしゃいました。
マクドナルド
このコーラとフランチフライで大変有名になった企業があります。マクドナルドです。1940年頃にアメリカで生まれました。あと10年、20年過ぎると企業歴100歳を迎えます。
この企業、何がすごいかというと設立当時からこれまでハンバーガーとフランチフライ、そしてコカ・コーラなどの飲み物だけでずっとやってきたことです。もちろん今では種類も増えておりますが、基本的にはこの三つです。
作り方やハンバーグの焼き方は全米でほぼ全て同じです。いわゆるフランチャイズでして、他のやり方はありません。そうすると全米どこに行っても同じ味となります。これは非常に重要な企業戦略だったと思います。
西鋭夫のフーヴァーレポート
胃袋戦争(2020年1月上旬号)-5
この記事の著者
西 鋭夫
1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。
西 鋭夫
1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。