トランプ大統領の反撃

by 西 鋭夫 October 12th, 2022

対中政策の転換

やりたい放題の中国共産党に対し、オバマ大統領は何も手を打ちませんでした。そこに出てきたのがトランプ氏です。まず動いたのは経済です。2年ほど前から「ふざけるな、なぜ俺たちの赤字ばかり増えているのだ。なぜアメリカ人が使うものを中国で作っているのだ。アメリカ国内で作れ」と言い始めました。そして「これから関税を高くして、売れないようにしてやるからな」とも言いました。

私は最初、これは脅しかなと思ったのですが、大統領となった彼はそれを忠実に行っております。

トランプ大統領が次に目をつけたのは中国のスパイ工作です。「お前たちは、ほかにも悪いことをしているのだろう?スパイもしているのだろう?ハイテク産業の技術までハッキングしているのだろう!」、そんな喋り方で中国を非難し、捜査を行っております。



 

孔子学院を駆逐せよ

米国内での非難の矛先は「孔子学院」、すなわち孔子さまの孔子学院にも向けられました。アメリカの名門校にお金を払い、学院の講座を作ってもらうわけです。その額は10億円、20億円と言われております。それもアメリカの有名大学に対してです。中学校、高校レベルでは「孔子教室」を作り、中国の文明・文化を紹介し、中国語を教えます。

表の顔は綺麗なように見えます。しかし、真の目的はスパイ活動の拠点づくりです。実際にその証拠が出てきておりまして、孔子学院を作った各大学はそれを次々に廃止しております。

アメリカの小中高も「これは中国共産党のスパイ教室である」と認識しております。それで、今は小中高からも中国関係の組織がどんどんと減ってきているのです。

 

トランプ旋風

トランプ大統領のやり方については、米国内でも多くの批判があることは確かです。しかしこれは一部のメディアによるものと言えるでしょう。米国民の少なくとも半分はトランプ氏に熱狂しております。

彼がある公園で演説をすると、その公園には10万人が駆けつけます。実際に会場に入ることができるのは2万5000人ほどです。入れた人たちは、2日前から並んでおります。日本にそんな政治家がおりますか。

残念なのは、日本のメディアが米国における反トランプ報道を完全にコピーして、それを流していることです。「ヒラリーが勝つ」といっていたメディアを鵜呑みにしておりました。日本のマスコミは一体どこを見ているのでしょうか。私は帰国する度に残念な気持ちになります。

 

西鋭夫のフーヴァーレポート
2018年10月下旬号「米中文化戦争」-7


 

この記事の著者

西 鋭夫

西 鋭夫

1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。

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西 鋭夫

西 鋭夫

1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。