From: 岡崎 匡史
研究室より
1941(昭和16)年12月8日(米国時間7日)、日本帝国はハワイを奇襲。米国太平洋艦隊を壊滅させた。
翌1942(昭和17)年12月8日は、国家の記念すべき日。「大東亜戦争一周年記念」を祝して、日本の各地で様々な儀式が挙行された。
大東亜戦争一周年を記念して、絵葉書や切手や国債までが発行された。
ミッドウェー海戦で敗れていたもの、当時の日本の状況はそれほど悲観的ではなく、本土空襲の規模も小さなものであった。
以下に紹介するのは、一周年記念行事が行われる約2週間前に発せられた覚書である。
埼翼壮発第二五一号
昭和十七年十一月二十六日
埼玉県翼賛壮年団長 渡邊金造
郡市町村団長殿
大東亜戦争一周年記念行事並運動に関する件
大東亜戦争一周年を迎えんとするに当り大政翼賛会は関係諸団体を総動員して一大国民運動を展開し以て体政翼賛運動の飛躍的強化を図ることと相成候に付ては我翼賛壮年団は全国的に之に協力果敢なる運動を実施することと相成候條各団は積極的に本運動を展開し所期の成果を挙ぐるに萬遺漏なきを期せられ度尚運動実施に当りて本国の方針に基き翼賛会市町村支部と緊密なる連絡の下に団の性格実力に応じ計画を樹立し全力を傾けて之を推進するよう留意相成度
実施上の注意
一、各団は大政翼賛会の実施方針に全面的且積極的に協力すること
一、大東亜戦争第一周年記念行事中翼壮独自の行事は「暁天動員」のみとし団員は右終了後市町村及翼賛会の諸行事に対して進んで参加協力すること
一、各種の運動と記念行事とは区別して取扱ふこと即ち記念行事は期間中に終了するが運動は寧ろ行事期間を以て出発点とし、継続実施して完徹を期するものである。
一、曩に中央より指示ありたる「農村責任協力体制確立運動」に対し更に「増産部落計画樹立徹底運動要綱」が加えられし故今後は両者を合せて農村責任協力体制確立に邁進すること
一、「配給消費翼賛体制に関する壮年団生活要綱(追加)」も今回新に指示されし故之も既に指示されしものと相合して壮年団の活動要綱として之が達成に努むること
一、其他中央及県団より指示ありたる運動は今次の運動と合体して綜合的に実施に努むること
研究室より
1941(昭和16)年12月8日(米国時間7日)、日本帝国はハワイを奇襲。米国太平洋艦隊を壊滅させた。
翌1942(昭和17)年12月8日は、国家の記念すべき日。「大東亜戦争一周年記念」を祝して、日本の各地で様々な儀式が挙行された。
大東亜戦争一周年を記念して、絵葉書や切手や国債までが発行された。
ミッドウェー海戦で敗れていたもの、当時の日本の状況はそれほど悲観的ではなく、本土空襲の規模も小さなものであった。
大政翼賛会
以下に紹介するのは、一周年記念行事が行われる約2週間前に発せられた覚書である。
埼翼壮発第二五一号
昭和十七年十一月二十六日
埼玉県翼賛壮年団長 渡邊金造
郡市町村団長殿
大東亜戦争一周年記念行事並運動に関する件
大東亜戦争一周年を迎えんとするに当り大政翼賛会は関係諸団体を総動員して一大国民運動を展開し以て体政翼賛運動の飛躍的強化を図ることと相成候に付ては我翼賛壮年団は全国的に之に協力果敢なる運動を実施することと相成候條各団は積極的に本運動を展開し所期の成果を挙ぐるに萬遺漏なきを期せられ度尚運動実施に当りて本国の方針に基き翼賛会市町村支部と緊密なる連絡の下に団の性格実力に応じ計画を樹立し全力を傾けて之を推進するよう留意相成度
実施上の注意
一、各団は大政翼賛会の実施方針に全面的且積極的に協力すること
一、大東亜戦争第一周年記念行事中翼壮独自の行事は「暁天動員」のみとし団員は右終了後市町村及翼賛会の諸行事に対して進んで参加協力すること
一、各種の運動と記念行事とは区別して取扱ふこと即ち記念行事は期間中に終了するが運動は寧ろ行事期間を以て出発点とし、継続実施して完徹を期するものである。
一、曩に中央より指示ありたる「農村責任協力体制確立運動」に対し更に「増産部落計画樹立徹底運動要綱」が加えられし故今後は両者を合せて農村責任協力体制確立に邁進すること
一、「配給消費翼賛体制に関する壮年団生活要綱(追加)」も今回新に指示されし故之も既に指示されしものと相合して壮年団の活動要綱として之が達成に努むること
一、其他中央及県団より指示ありたる運動は今次の運動と合体して綜合的に実施に努むること
この記事の著者
岡崎匡史
日本大学大学院総合科学研究科博士課程修了。博士(学術)学位取得。西鋭夫に師事し、博士論文を書き上げ、著書『日本占領と宗教改革』は、大平正芳記念賞特別賞・国際文化表現学会学会賞・日本法政学会賞奨励賞を受賞。
岡崎匡史
日本大学大学院総合科学研究科博士課程修了。博士(学術)学位取得。西鋭夫に師事し、博士論文を書き上げ、著書『日本占領と宗教改革』は、大平正芳記念賞特別賞・国際文化表現学会学会賞・日本法政学会賞奨励賞を受賞。