ワクチン開発

by 西 鋭夫 April 6th, 2026

ワクチンの功罪

2020年を振り返りますと、新型コロナウイルスにより、店頭からはマスクだけでなく、消毒剤や石鹸、トイレットペーパーまでもが消えました。今、日本で不足しているのはワクチンです。インフルエンザを予防するワクチンまで不足しております。

新型コロナウイルスを撃退するため、世界各国はワクチン開発にしのぎを削ってきました。アメリカ、ロシア、中国、イギリス、そして日本。昨年の12月から世界の先進国の間では、新型コロナに対するワクチン接種が行われはじめています。しかし、それと同時に安全性への懸念もあります。ものすごいスピードでワクチン開発が行われましたが、ワクチンをめぐる争い、ワクチンがもたらす危険は生じないのか。

私はこれからどんどんといろいろなことが出てくると思います。もちろんワクチンは効きます。しかし、もちろんワクチンが効かない場合もあります。ワクチンで生き残る人もいれば、ワクチンで亡くなられる方も出ます。私はずっとアメリカにおりましたが、トランプさんは必死でワクチン開発に圧力をかけ、お金を出して取り組んでいました。しかし、カリフォルニアの海岸から東京を見ていると、「なぜ日本にはこれだけ大手の製薬会社があり、日本の技術も進み、医学も進んでいると言われているのに、日本オリジナルのワクチンが出てこなかったのだろうか」と思います。

 

競争

現在、作っておられるかは知りませんが、なぜ世界と競争できるだけの製薬会社があるのに、日本はこれからアメリカやイギリス、中国からワクチンを買うのでしょうか。作れないのでしょうか。これは大問題です。その話を誰もしません。あたかも日本はワクチン競争から完全に外れていて、朝から晩までマスクが大きいだの小さいだの、居酒屋を閉めるか閉めないかといった話ばかりです。焦点を間違えてはいませんか。

コロナを止めるために日本でもすぐにワクチンを開発しろ、というのがまず私の意見です。これから世界でワクチン競争が起こります。98%、95%効くという話ではなく、「70%でもいいから明日ワクチンが欲しい」という人が大勢おられます。そしてワクチン、注射1本はいくらするのですか。アメリカはもちろん無料でやっていますし、世界中が無料でやるのでしょうが、無料であるわけがないでしょう。

しかし、お金の話が全然出てきません。これがまたワクチンの七不思議です。おそらく何兆円というお金が開発にかかっているのです。それだけのお金を使い、投資したのであれば、特許などの見返りがなければいけません。特許は5年にしますか。ワクチンは形を変えますから、5年でまた少し改良してさらに5年、ということになるでしょう。

 

問われざる真相

すなわち、お金の回収はどうするのですか。「今はそんなことを言っている時ではない」というのでしょうか。しかし、それは違います。同時に考えるべきです。世界中が莫大なお金を使いました。日本も使いました。大問題は見返り、すなわちワクチンへ投資したお金の回収です。どなたが投資したのですか。私たちはワクチンと、いわゆるロックダウンのことばかり考えて、ほかのことをすべて許してしまっているのです。そういうやり方ではもうだめです。

皆さん、ウイルスはいずれ止まります。今年中か来年中かは分かりませんが、いずれ止まります。その後に経済の問題が出てきます。お店の問題になります。それから亡くなられた方の検証がこれから始まります。肺炎で亡くなったのか、心臓まひで亡くなったのか、がんなのか、老衰なのか、その検証です。

本当にウイルスで亡くなったのかどうかの検証は、今でも非常に難しいと言われています。持病があってウイルスにかかると、それが重なって一気に悪化します。しかし、それを今はすべてウイルスのせいにしているのです。

 

西鋭夫のフーヴァーレポート
ワクチン争奪戦(2021年1月上旬号)-1

 

この記事の著者

西 鋭夫

西 鋭夫

1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。

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西 鋭夫

西 鋭夫

1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。