過小評価
世界中がプーチンさんを過小評価し過ぎた。彼はあのロシアで20年近くもリーダーを務めているのです。恐れだけでは続きません。相当にできる男です。あの広大なロシア全土を治めている。そしてそのロシアには何があるのか。
まずは天然ガスです。それが捨てるほど余っているのです。ヨーロッパに売りまくっておりますが、それでも余っております。小麦やトウモロコシ、その他もろもろの食糧もどっさりあります。たくさん余っているのです。人口は少ないが、土地は広いのです。
そんな中で、戦争が始まった途端に、ロシアを見捨ててサッとウクライナ側についた国が大勢ありました。米国もそうですが、日本も米国にベッタリとつきながら、ほとんど議論せずにウクライナ側につきました。
ウクライナとロシアにどれほどの力の差があるのか。プーチンさんとゼレンスキーさん、どちらが上なのか。自国の経済にとって極めて重要なのはどちらか。ロシアでしょう。多くの国が見誤った。
冬将軍
もうまもなく冬を迎えます。皆さん、ロシアは冬将軍とお友達です。ウクライナはどうなるのですか。あれだけ家を燃やされると、食べ物はないし、寝るところもない。ものすごく寒いのです。
そうするとウクライナの国民の多くが「ゼレンスキーさん、もう止めて下さい。とにかく爆弾が落ちてくるのをやめてくれ」となり、辞めなければ、おそらくかなり強硬な手段で政権をひっくり返そうとする人たちが出てくると思います。暗殺もあり得ると思います。
どこの国の暗殺部隊が殺すかは知りませんが、ゼレンスキーさんはいなくなるか、どこかに亡命しろと言われるかもしれません。しかし彼が今、亡命できないのは、よそへ行ったらプーチンさんの暗殺隊に殺されるからです。だからウクライナのどこかに隠れているのです。
戦後秩序
戦争はいずれ何らかの形で終わりますが、問題はその後です。日本はどうするのですか。ロシアに対して天然ガスを売ってくれと頼むのか。もちろん売ってくれますよ。しかし、100万円だったものが、1000万円になりますよ。彼らはニコニコしながら「日本さん、よく来られましたね。1000万円でいかがでしょう」となります。「いらない」と言えば、「それならいいです」と言うでしょう。

小麦もトウモロコシも買っておりました。どうするのですか。皆さん、小麦やトウモロコシは私たちが食べるだけではなく、日本にいる豚さん、鶏さん、牛さんなどの家畜にもあげておりました。その餌としての小麦やトウモロコシも高くなるのです。この影響は大きい。
こういう状態を見越していたのかどうか分かりませんが、戦争が始まった時にインドやブラジルなどは、すぐにプーチン側につきました。賢明な判断だと思います。インドもあれだけの人口を抱えていますから、ロシアを敵に回したらもうダメだとすぐに分かったのでしょう。
俺たちの日本はどうしたのですか。すぐにウクライナ側への立場を表明しました。国民に相談もせずにです。取り返しのつかない大問題だと思います。
西鋭夫のフーヴァーレポート
プーチンと核兵器(2022年6月下旬号)-7
この記事の著者
西 鋭夫
1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。
西 鋭夫

1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。

