盲点
集団的自衛権で日本は守れるのか。守ることはできない、と私は思います。今の日本の様子を見ていますと、戦争に「巻き込まれる」という危険ばかりが注目されています。しかし、実際の戦争では「巻き込まれる」どころか、日本なぞ一瞬で潰しにかかってきますよ。
例えば皆さん、アメリカと中国が仮にですが大戦争を始めたとしましょう。何が起きるのか。日本は巻き込まれるというよりも、一発で中国に潰されますよ。北海道から沖縄までこれだけ軍事基地がありますから、そこがターゲットになって潰しに来ます。それも一瞬、おそらく10分ほどで終わりです。生き残る人もいますが、それはラッキーです。いや、ひょっとしたら生き地獄かもしれません。
ですから、集団的自衛権といっても、自衛隊しかありませんし、核ミサイルを持っていないわけですから、もう何も抑止するものがありません。あとでアメリカが助けに来てくれるからと信じている人もいるでしょうが、戦争が起きたらその前に日本が潰されます。そういう世界です。
抑止戦略
日本には高性能の軍艦や優秀なパイロットたちももちろんおります。しかし、空中から原爆や水爆を破裂させられたら、電気関係、すなわち飛行機の電気関係は一瞬で止まります。海に落ちて水没です。
ですから、そもそも「戦争をさせない」ということが極めて重要なのです。しないようにするためには、私たちはもう少し武器を持っていなければいけません。「日本を攻撃すると、俺たちは必ず倍返しで仕返ししますよ」ということを見せるべきです。
つまり、集団的自衛権やアメリカの核の傘に頼るのではなく、日本の個別的自衛権、自ら守る力を高めることが先決であるということです。アメリカの核と言っていますが、皆さん、アメリカは日本のために核を使うのですか。何を考えているのですか。日本のために使うわけがないでしょう。

アフガン撤退劇
俺たちはどうしたのですか。それほど他力本願で、「何かアメリカがやってくれる」と信じているのか。やってくれません。皆さん、アフガニスタンからの撤退を見なかったのですか。あれはアメリカで大騒動です。バイデンに投票し、その男があんな無様な撤退をしたのです。
軍隊を引き揚げ、市民はほったらかしです。アフガニスタン人で、米軍の通訳や料理をしていた人などもいろいろいます。その人たちも皆さん、置き去りですよ。もう絶対に殺されております。
トランプさんも激怒して叫んでいましたが、2~3兆円のまっさらな武器、しかもまだ箱に入ったままの武器を置いて逃げてきたのですよ。そうすると、みんなが言ったのは「何であれに火をつけるか、爆破するかして出てこなかったのか」です。その時、私をひっくるめてアメリカの人たちは、「あ、今度の新しい大統領バイデンは、ひょっとしたらどこか抜けているのではないか」と思い始めたのです。
西鋭夫のフーヴァーレポート
プーチンと核兵器(2022年6月下旬号)-5
この記事の著者
西 鋭夫
1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。
西 鋭夫

1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。

