洗脳プログラムとクリスマス

by 西 鋭夫 November 17th, 2025

洗脳

元旦におせち料理を食べるように、クリスマスにケーキやチキンを食べるのが恒例行事のようになっております。私たちは、生活の身近にあるものは当たり前すぎて疑問など抱きません。しかし、皆さんが思っているその当たり前は、誰かに刷り込まれたものかもしれません。今日は、GHQの洗脳政策の中でも、特にマスコミに与えた影響をお話ししたいと思います。

最近では、ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムとも呼ばれるようになってきましたが、日本の現状はいわば洗脳政策が完了した状態です。今の状態を正常と思っていること自体が、洗脳の結果なのです。

たとえばですが、日本の昔の話をすると、皆さん完全に 「昔の話」だと思ってしまう。江戸、明治、大正と昭和前期ですが、これはまた一つ別の国のこと考えてしまう。そして、戦争に負けた一九四五年、昭和二〇年からまた新しい国になったと思い込まされているのです。

民主主義

アメリカが日本にやってきて占領して、私たちの箸の持ち方まで注文をつけて、読む本とか、ものの考え方、すなわち、私たちの生活すべてに干渉し、これを直してあげようとしました。そうしてできたのが今の日本、つまり これが「民主主義の国ですよ」という洗脳です。

ゆえに民主主義という言葉を聞くと、日本人はそこで麻痺して、何も考えられなくなってしまいます。民主主義といえば全て解決してしまう。それほどにアメリカによる洗脳がお上手だったのです。

 

クリスマス

今、クリスマスパーティーとか言っていますけど、私がガキのころ、疎開しているところでクリスマスパーティーなんかありませんでした。見たこともないですよ。それから、ろうそくですが、葬式じゃあるまえし、何であんなものを立てるのだと。そのレベルです。それが普通だったのです。

ケーキなんかも見たことない。次に来るお正月のほうが格段に上です。そこで出される食べ物に集中しておりました。アメリカから来たクリスマスパーティー。知らんがなぁ。そういう世界です。


ところが、今、東京、大阪の百貨店ではクリスマスセールとか言って、じゃんじゃん盛り上がっているわけ。しかし、私が観察しているところでは、とても表面的ですよ、日本のクリスマスは。何か日本の社会の上を滑っている感じです。日本にはまだまだ日本の塊が、太古の昔からずっと息づいております。


西鋭夫のフーヴァーレポート
GHQ の洗脳政策(2017 年 12 月下旬号)-1

 

 

この記事の著者

西 鋭夫

西 鋭夫

1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。

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1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。