From:岡崎 匡史
研究室より
ヨーロッパ、オセアニア、北米地域では、サマータイム(夏時間)を導入している国がある。
日中の陽差しが明るい夏の時期、時計の針を早めて昼間の時間を長くする方法だ。
サマータイムは、いかにして世界各国に普及していったのか?
英国
サマータイムのアイデアを最初に考えたのは大英帝国のイギリス。
日照時間の少ない英国で、夏場に多くの太陽の光を浴びれば病気にかかることも減り、国民の健康も増進されると考えられた。
しかし、英国議会は、混乱を恐れてサマータイムを廃案にした。
ところが、英国のサマータイムのアイデアを借用したのが第一次世界大戦下のドイツ。
サマータイムを採用し、「労働時間を延ばして軍事物資の生産を増やす」ことが出来たからだ。ドイツと同盟を結んでいたオーストリアも取り入れる。
慌てた英国は、1916年にサマータイムを導入した。
GHQの対日占領
サマータイムは、「戦争」のイメージがつきまとう。
アメリカでは、1918年から一部の州でサマータイムが導入された。
はたして、日本でサマータイムは、取り入れられていたのか。
GHQ占領下の1948年、日本でサマータイムが実施された。
しかし、日本国民から大不評。
占領が終わった1952年に廃止された。
ー岡崎 匡史
この記事の著者

岡崎匡史
日本大学大学院総合科学研究科博士課程修了。博士(学術)学位取得。西鋭夫に師事し、博士論文を書き上げ、著書『日本占領と宗教改革』は、大平正芳記念賞特別賞・国際文化表現学会学会賞・日本法政学会賞奨励賞を受賞。
岡崎匡史

日本大学大学院総合科学研究科博士課程修了。博士(学術)学位取得。西鋭夫に師事し、博士論文を書き上げ、著書『日本占領と宗教改革』は、大平正芳記念賞特別賞・国際文化表現学会学会賞・日本法政学会賞奨励賞を受賞。