平和という虚像
731部隊の亡霊を断ち切り、日本がウイルスに対しても、あらゆる兵器に対しても強くなるにはどうすればよいのでしょうか。
日本もこの課題に対して本格的に取り組みますか。アメリカや中国、韓国、北朝鮮、そしてロシアはすでにやっております。様々な兵器をすでに大量に保持しております。ミサイルを打つ場合もあるでしょうし、誰にも知られずに細菌兵器をばら撒く可能性もあります。日本で考えると、隅田川や江戸川、利根川に細菌兵器を流されたら、皆さん、私たちは水を失うのです。
そんなことをしたらどうなるか。日本は反撃する能力を持っているのでしょうか。ほとんどありませんよ。私たちはとにかく弱いのです。非常に弱い存在なのです。ですから日本はこの70年間、ぶるぶると震えながらお金を出して許してもらっている訳です。
しかしよくよく考えてみると、私たちは何に対して許してもらっているのですか。本当は臆病なだけではないですか。
骨抜きにされた日本
私たちはこの状態を「平和」と呼んでいるのです。これは完全な幻想です。世界情勢を見誤っております。一見すると平和のように思えますが、私たちの財産は、どんどんとアメリカに搾り取られております。中国にもどんどんと吸収されております。
今は良いでしょう。それはお金があるからです。お金を出して助けてもらっているのです。しかしこの経済状況です。長続きはしないでしょう。ではお金がなくなったらどうなるのか。ドスが出てくるのではないでしょうか。
世界の現状を直視した政策討論も難しい状況が続いております。北朝鮮という小国が、細菌研究をしたり、強力な武器や兵器を作ったりしていますよ。米国本土も射程内という核兵器も持っております。では、北朝鮮から私たちはどのように日本を守るのですか。守り切ることはできるのですか。米国は本気で日本を助けにきてくれるのでしょうか。
現代版「刀狩り」
日本では、武器の「ぶ」の字も持ってはいけない社会になってしまいました。そんな国は日本だけです。カッターナイフは凶器として見なされるのです。私が子どもの時はほとんどがナイフを持っていました。使い方も上手でした。
アメリカでは皆さん、拳銃を持っております。拳銃ではなくライフルやショットガン、人によっては機関銃を持っております。肩から吊るして構える銃です。連射ができます。
アメリカは「銃社会」と言われますが、これは日本人がアメリカについて語る際に用いる表現です。アメリカ人はそんなこと思っておりません。彼らは銃でもって普通の百姓がイギリスを倒した国だと思っております。ですから銃は独立のシンボルなのです。 そのことが根底にあるので、アメリカでは憲法で「国家は国民の銃を取り上げることは出来ません」と書いているのです。
西鋭夫のフーヴァーレポート
731部隊とウィルス研究(2020年9月上旬号)-8
この記事の著者
西 鋭夫
1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。
西 鋭夫
1941年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学院に学ぶ。
同大学院で修士号と博士号取得(国際政治・教育学博士) J・ウォルター・トンプソン広告代理店に勤務後1977年よりスタンフォード大学フーヴァー研究所博士号取得研究員。それより現在まで、スタンフォード大学フーヴァー研究所教授。