メルケルの誤算
ドイツのメルケル首相もこのような事態になるとは思ってもいなかったのではないでしょうか。しかしそれは自分たちで招いた結果でもあります。政治における失策です。
移民受け入れについて、ドイツは当初、人道上の理由を挙げていました。ヨーロッパで映し出された移民、難民の姿には多くの同情が集まりました。それもそのはず。映像には、赤ちゃんを抱えたお母さんたちの様子が映し出されておりました。その悲痛な様子に、誰もが「助けたい」と思ったのではないでしょうか。
しかし冷静に考えて下さい。この過酷な旅を子供とお母さんの二人でできるわけはありません。女性と子供はいても極少数でしょう。「カメラは嘘をつく」とはこのことです。カメラを引いて全体を捉えると、そこには若いお兄ちゃんばかりが映っておりました。子供はほとんどおりません。
戦い
移民たちに乗っ取られた町や村では、国に対する不信感が高まり、自分たちで守るしかない、と考えるようになります。それが自警団の形成につながっていきました。しかし、不運なことにヨーロッパで暮らす個々人は武器をほとんど持っておりません。アメリカであれば皆さん、武器を持っておりますが、ヨーロッパではそうではないのです。守るための手段に限りがあるのです。
難民たちはほとんどはナイフを持っています。長いナイフです。このナイフによって、ヨーロッパに元から住む住民らが多くの被害に遭っています。イギリスでは悲惨な状況が続いておりまして、ロンドンだけで2018年中、300人が刺し殺されました。
移民の本性とは
ドイツに大量に流入してきた移民、難民らの多くはシリア出身者です。イスラエルと長らく敵対しているシリアです。彼らから見れば、ユダヤ人というだけで差別の対象であり、攻撃の対象となります。彼らの立場はもちろん反ユダヤでしょう。
宗教的観点から見ると、ドイツに入ってきた移民、難民らの半数ほどはイスラム教徒であると言われております。イスラム教徒の一部の過激派は、反ユダヤ主義を全面に打ち出しております。
ドイツの右翼化は、今後一層強まっていくのではないかと思います。ネオナチとイスラム教徒は、本来敵対していたはずなのに、憎むべき相手がユダヤ人という点で一致しました。ヨーロッパの反ユダヤ主義は大きなうねりとなり、ヨーロッパ全体を覆う脅威になるのではないでしょうか。
西鋭夫のフーヴァーレポート
2018年12月上旬号「反ユダヤ主義」-2
この記事の著者
prideandhistory_admin
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