From: 岡崎 匡史
研究室より
ブログを書き始めてから、5年が経ちました。
そろそろネタも尽きかけている、、、さあ、どうしよう。困った。
ということで、新たな試みとして、私が個人的に所有している史料を紹介しようと思います。古書店で見つけたものや、蔵から出てきた昔の文書を蒐集してきました。いつか、研究に使えるのではないかと大事に保管してきた。
よくよく考えると、ひとりで鑑賞しているだけでは勿体ない。そこで、5回にわたり、あなたが興味をもってくれるかもしれない史料を紹介します。初回の今日は、「チフス」に関する史料を掲載します。御覧のとおり、昔は「チブス」と表記されていました。
戦争と病原菌
世界の歴史を振り返ると、チフスによって何百万人もの命が失われてきました。
第一次世界大戦後のヨーロッパでは,1,000万人以上もの人々がチフスに罹り死に至る。
GHQ占領下の日本でも、チフスは流行した。敗戦直後の1946(昭和21)年の症例は、31,141件、死亡者数は2,909人という記録が残っている。
チフス感染を防ぐために、埼玉県のある地域では、回覧板で感染防止を警鐘していた。
予防接種
チフスだけでなく、昭和21年9月5日付で「コレラ予防接種施行通知」が残されている。
コレラの予防接種は、1回では効果がない旨を告げ、地域住民は必ず接種をするように通告している。
ー岡崎 匡史
PS. 以下の文献を参考にしました。
・GHQ/SCAP『GHQ日本占領史 第22巻 公衆衛生』(日本図書センター、 1996年)
・クロフォード・F・サムス『GHQサムス准将の改革』(桐書房、2007年)
この記事の著者
岡崎匡史
日本大学大学院総合科学研究科博士課程修了。博士(学術)学位取得。西鋭夫に師事し、博士論文を書き上げ、著書『日本占領と宗教改革』は、大平正芳記念賞特別賞・国際文化表現学会学会賞・日本法政学会賞奨励賞を受賞。
岡崎匡史
日本大学大学院総合科学研究科博士課程修了。博士(学術)学位取得。西鋭夫に師事し、博士論文を書き上げ、著書『日本占領と宗教改革』は、大平正芳記念賞特別賞・国際文化表現学会学会賞・日本法政学会賞奨励賞を受賞。